0.コラムを読んで頂く前に
今回のコラムの内容は、「IID 世田谷ものづくり学校」教室で最後に開催された、電脳音楽塾のワークショップ「目指せ!DTMerの頂点!マニピュレーター入門講座・基礎編」のレポートです。
このコラムで伝えたいことは、コラムを書きはじめた当初から決まっていました。
「ライブを支え、作り上げている全ての人々に感謝の気持ちを持って、心からライブを最高に楽しみたい!!」
というものです。
ワークショップを受講した際、そして…このコラムを書きはじめた当初、現状のような社会状況になること…直接教室で受けられる、電脳音楽塾の最後のワークショップになることを…わたしは想像していませんでした。
日々変化していく日常を…受け止めるので精一杯で、
文章を書きながら、前に進めたり…前に進めなかったりと…
コラムを完成させるのに、時間がかかってしまいました。
皆様に、伝わる文章になっていたら、幸いです。
1.はじめに
皆様、こんにちは。Catherine・Gです。
今回のコラムでは、2月23日(日)に開催された…
講師がINAさんのDTM&DAW講座「目指せ!DTMerの頂点!マニピュレーター入門講座・基礎編」を受講して、私なりに理解したこと・得たことをお話したいと思います。
※講義内容
「目指せ!DTMerの頂点!マニピュレーター入門講座・基礎編」
http://www.pinxrecords.com/schedule/2020/20200223_mnp.html
2.講義を受講したきっかけ
普段、わたしは詩吟を習っています。コンクールに出場したり、舞台に立つ経験を何度かしています。
また、DMMオンラインサロンpresents オンラインサロンアワード2019の授賞式に演者として参加しました。
演者として、舞台に立つ経験を何度かする中で、舞台を支えている様々な職業があることを知りました。
私は、舞台に立つ経験をするまで、ライブを楽しむという、観客の視点しか持っていませんでした。
しかし、様々な職業のプロの仕事があって、支えがあって、1つの舞台が作り上げられていることを知り、マニピュレーターの仕事がどういうものか学びたくなり、今回のワークショップを受講することにしました。
※DMMオンラインサロンpresents オンラインサロンアワード2019とは…
https://lounge.dmm.com/page/award2019/
3.導入
ワークショップは、まず…
「マニピュレーター、マニピュレーターに関わる仕事はどのようなものなのか?」
INAさんが受講者に質問しながら、実際の仕事内容を理解するところから、スタートしました。
講義では、以下の職業を1つ1つ確認していきました。
- ◆マニピュレーター
- ◆音楽プロデューサー
- ◆作詞家・作曲家
- ◆アレンジャー(編曲家)
- ◆エンジニア
- ◆プレイヤー
- ◆DJ
- ◆演出家
- ◆舞台監督
- ◆PA
- ◆照明
- ◆VJ
- ◆特効
などなど
改めて、1つの舞台に関わる仕事の多さに驚きました。また、上記の職業の多くをINAさんがしているということで、驚きと尊敬の気持ちを持ちました。
マニピュレーターは、「多くの職業の人々を繋いでいる重要な職業なのかな~!?」って、この時思いました。
また、自分自身で理解したつもりでいた職業の内容が異なっていたことも多く、かなり勉強になりました。
4.DAWからはじまるストーリー
「DAWは、何を使っているか?」という、ワークショップ受講者へのINAさんの質問の時点で、私の頭の中は「???」な状態になりました。
ワークショップに参加されていた方のほとんどが、楽器を演奏されていたり、音楽を作ったりされていました。私のように、DAWが分からなくて、つまずいている…という方は、居なかったと記憶してます。
私が教室に到着した際、空いていた席が一番前だった為、最前席でのワークショップの受講でした。その為、緊張&ドキドキが止まりませんでした。そして…1つでも多く講義内容を理解し、キャッチしたいという気持ちも強くなっていきました。
ちなみにDAWですが…
INAさんは、protoolsを使ってらっしゃるそうです。ライブマニピュレーターに人気なのはDigital Perfomerだそうです。
※DAWとは…(以下、Wikipediaより抜粋)
「デジタル・オーディオ・ワークステーション(Digital Audio Workstation、略称DAW)は、デジタルで音声の録音、編集、ミキシング、編曲など一連の作業が出来るように構成された一体型のシステムを指す。」
5.マニピュレーターとは?
講義中、必死でメモして書いたノートを何度も読み込んで…思い出して、言葉に表現しようとして…ノートが暗号のようになって見えたり…見えなかったり。。
ここからは、わたしが理解できたポイントを紹介していきます。(以下、箇条書きです。)
- ◆マニピュレーターは、レコーディングのマニピュレーターとライブのマニピュレーターの2つに分けられる。
- ◆エンジニア・マニピュレーターは、出てくる段階を作る仕事。自由に音楽を作っていく。
- ◆シンセを作るのもマニピュレーター。アーティストが言う音を探していく、時間がかかる仕事。
※実際音をどのように作るかを、講義内でINAさんが見せてくれました。ワークショップ参加者が言った音を、その場ですぐ作っていく様子を見てとても感動しました。
マニピュレーターにどんな音を作りたいか伝える際は、具体的に自分のイメージを伝えることが大切だということです。
例:「ギターっぽいシンセの音で、ひずんだ音にしたい。」
- ◆マニピュレーターは、アーティストの良さを出す。
- ◆ライブにおけるマニピュレーターは、バンドサウンドにない音を出している。
- ◆マニピュレーターがトラブったら、コンサート・ライブは止まる。
6.ホワイトボード図解
配線がどのように、繋がっているか図をもとに説明をして頂きました。(写真「ホワイトボード図解①」)
PAの方の所に、回線がまとまっているとのことだったので…マニピュレーターとPAは打ち合わせをするのか…INAさんに質問した所
「プロの現場はそれぞれの分野の専門家が集まっているので、自分のことをしっかりやっていれば、うまく回っていく。細かすぎる打ち合わせはしない。」とのことでした。その言葉を聞いて、スゴイとしか言いようがありませんでした。
INAさんのPCからは、最大で12回線の音が出ているそうです。
マニピュレーターの機材の基本パターンを説明して頂きました。(写真「ホワイトボード図解②」)
- ◆マニピュレーターは、ライブでバンドが実際に演奏している音以外を、PCから出していて、その音を管理している。
- ◆人間とパソコンを同期演奏する場合、人間がコンピューターに合わせている。
- ◆PC1台はトラブル用、2台同時にはしらせる。INAさんは、3台使用しているそうです。
※講義内で、複数のPCをどう同期しているのか見せて頂けて感動しました。
- ◆CLOCK(マシンを動かす為の時間)を決めて、絶対時間を決める。CLOCKは、システムを同期する上で必要。CLOCKがなくてもPCは同期できるが、ちょっと時間がずれてしまう。
- ◆マニピュレーターは、神経を使い度胸が要る仕事、トラブルを避けることが重要。
- ◆PCのOSは、むやみに新しくしない。古いバージョンの方が立ち上がりがはやく、トラブルに迅速に対応できる。
7.最後に
今回のワークショップを受講して、かなり内容的に難しい部分もありましたが…
講義後、今もわたしの中に残っているイメージがありますので、皆様に伝えてコラムを終えたいと思います。
私なりに理解した…マニピュレーターのスゴさを言葉にすると
◆ライブの心臓を動かし続ける、時間の番人!!
◆全体を俯瞰して、神経を使いながら、あらゆるトラブルを未然に防ぐ、戦う仙人
でした。
わたしは、講義を受講して、ライブへ行く際の心持ちが変わりました。
今までは、ライブは「楽しませてもらうもの」という受動的な気持ちが少なからずありました。
しかし、現在は沢山の職業のプロの方々が支えてくれていて、1つのライブの心臓を止めることなく動かしている!!
その奇跡を受け止めて、私も「ライブをいかに最高に楽しむか」という気持ちを持ったプロの観客になりたい!!そんな気持ちに変わりました。
平穏な日々が訪れて、次回ライブに行ける際は、プロが作り上げたライブという生きものに、感謝と敬意を込めて最高に楽しもうと思います。
ライブが生きる空間に…
共に存在する全ての人々に感謝を込めて。。
日常の1つ1つがとても大切で、とてもかけがえのないものだと、日々実感しています。
皆様の安全を祈ります。
平穏な日々が、はやく戻りますように!!
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
※追記
◆2月23日(日)のワークショップには、電脳音楽塾オンラインサロンの講師で、ライターの、今津甲先生もいらっしゃってました。INAさんの企画&監修で、マニピュレーターの本を書いているとのことでした。出版されるのが待ち遠しいです。
◆今回の講義内容は、電脳音楽塾オンラインサロン「魁!!電脳音楽塾☆電脳楽士への道」というINAさんの講義でも詳しく学べます。かなり濃い内容となってますので、興味を持たれた方はチェックしてみて下さいね。