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【1日で覚えられるDJ講座】vol.1

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コンテンツエリアでは、電脳音楽塾オンラインサロンに投稿されている有料オンライン講座から、一部をご紹介しています。今回のコラムは、DJ・MCの「浅井博章」が担当。

【浅井博章プロフィール】

【1日で覚えられるDJ講座】vol.1

 DJが流す音楽で踊ったことはありますか?

 今の時代、DJというのは、誰でも簡単に始められる趣味となりました。初めての人でもその気になればものの一日で、それらしいことができるようになるはずです。さほどお金もかかりません。

 昨今はDJ用機材もパソコンやタブレットの普及とともに劇的な進化を遂げ、初心者にも一段と手を出しやすくなってきました。

 皆さんがこのサロンに入った理由は人によって異なるでしょう。DJを学びたいという目的で入会した人は一人もいないかもしれません。でもせっかくなら、みなさんにもDJというものについての最低限の知識や技術を身につけて、プロフィールに「趣味:DJ」ぐらい書けるようになっていただきたい。そんな思いでこれから連載していきたいと思います。

 あまり専門的な難しいことを教える気はありません。重ねて書きますが、誰にでもできる趣味なのですから。

 この講座のタイトルが示すとおり、簡単に説明すれば一日で覚えられるようなものなのですが、それではこの講座も1回で終了してしまいますので、ある程度詳しく、僕自身の経験談もまじえながら、順を追っていろんな角度から説明していきたいと思います。

 読みやすくてわかりやすい文章を心がけて書きます。読み物として楽しんでいただければ幸いです。

 講師である僕は、大学生のときにサークル活動を通してDJというものに出会い、自分で機材も買い揃えて趣味として楽しむようになりました。在学中にラジオのDJとしてデビューし、1997年からはライブハウスを借りてお客さんを集めるDJイベントを開催しています。以降、現在にいたるまで、自分の企画運営するイベントのほか、多くのDJイベントに出演してきました。

「DJができるとこんなに楽しい」

 自分の好きな音楽を爆音で流し、客が踊って楽しんでいる、という状況。曲を切り替えるごとに歓声が起き、ライブ同然に盛り上がる。CDを再生するボタンを押しただけなのに、自分がその場を支配しているような感覚を味わうことができます。あの恍惚は、一度体験すればやみつきになるものです。

 自分が好きな曲をかけるイベントを開催して、たくさんのお客さんを集める、ということができれば理想的ですが、それはとても難しいことです。はじめから知名度の高いアイドルやミュージシャンならまだしも、無名の素人が「僕の好きな曲をかけるイベントやります」と宣言したところで、来てくれる人はまずいないでしょう。

 しかし、たとえば仲間を集めて小さなクラブやバーを借りてパーティーをすることは誰にでも可能です。集められる人数にもよりますが、それほど高いお金が必要なものでもないはずです。

 結婚式の二次会でもいいし、大好きなバンドのライブが終わった後の打ち上げでもいいと思います。そんなパーティーの場で、ちょっとDJができたら、かっこいいと思いませんか?

「DJのスタイルは自由」

 ひと口にDJといっても、やり方は様々です。どれが主流でどれが亜流というのも、ないと思います。

 僕もいろんなタイプのDJと出会ってきました。

 自分のセンスを信じて選曲し、かっこよく曲を繋ぐことだけに情熱を注ぐDJは、フロアにいるお客さんの反応を意に介さず、ただ黙々と下を向いて機械と戯れます。

 逆に、かっこいい繋ぎなど追求することなく、とにかくお客さんを笑わせ、踊らせることを最優先に考えて、ネタに走る人もいるでしょう。お笑い芸人のダイノジなどはまさにそういうタイプ。

 中には「これは、DJなのか?」と唖然とするような、型破りなパフォーマンスで度肝を抜く人もいました。

 僕の場合は長年、ロックを回すDJをやってきたので、かっこいい繋ぎよりも盛り上がりを重視。どうすればフロアが沸くのか、お客さんが満足するのか、そこだけを研究してきました。

 その結果僕は、他のDJと比べると、マイクでしゃべる頻度が非常に高いDJになってしまったようです。僕ほどよくしゃべりながらDJをする人って、あんまりいないみたいです。

 ともかく、DJというのはお決まりのフォーマットというものがないのです。表現方法は自由。自分にしかできないスタイルというものを探してみるのもいいでしょう。

「DJという言葉の意味」

 そもそもDJとは何でしょう?

 DJという言葉は、Disc Jockeyの略。もともとはアメリカのラジオから生まれた言葉でした。ラジオの司会者が、競馬馬を乗りこなすジョッキーのように、レコードを乗り回す。そんなところから、ディスクジョッキーという言葉が生まれた、といわれています。

 しかしこれはどうも腑に落ちない。

 競馬のジョッキーは複数の馬にまたがるようなことはしません。ラジオDJと競馬のジョッキーに共通点を見出す方が難しいくらいです。

 そんなわけでこの語源についてはいまだにどうも納得がいかない僕ですが、ともかく大事なのは「DJというのは、音楽に乗るもの」という概念です。そこに音楽がないなら、DJではないのです。W杯の際、大勢のサポーターでごった返す渋谷の街中で、拡声器を通してユーモラスな言葉で注意を呼びかけた警察の機動隊員が「DJポリス」と呼ばれていましたが、あれは断じてDJではないと、職業DJとしては声を大にして言いたいところです。

「クラブDJとは何か」

 ラジオから生まれたDJという言葉が、ダンスフロアの客を踊らせる人にも使われるようになったのは、おそらく60年代から70年代のアメリカが最初だと思います。

 それまで、ダンスパーティーの音楽といえばバンドの生演奏でした。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のクライマックスにもそういう場面がありましたよね。しかし音響機器の進化とともに、レコードやカセットテープで流す音楽に合わせて、人々が踊るという文化が根付いていったのです。

 普通のレコードプレーヤーやカセットテープで音楽を流した場合、曲が終わったらそこで無音の空白ができてしまいます。フロアにいる人々はいったん踊りをやめ、次の曲が流れるまで気まずい沈黙を過ごさなければならない。それを避けるためには、矢継ぎ早に曲が流れる仕組みが必要でした。そこで登場したのがディスコミキサーという機械です。ターンテーブル(レコードプレーヤーのことを指す言葉です)を2台用意し、両方の音を同時にスピーカーから流せるようにしたのです。一方のターンテーブルから曲が流れている間に、もう一方では次にかける曲を用意して、頭出しをした上で一時停止。曲が終わると同時に、準備してあった次の曲を再生すれば、お客さんは休みなく踊り続けることができるでしょう。

 クラブDJというのは、原理としては……

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*こちらのコラムは、2019/1/21 電脳音楽塾オンラインサロンに投稿されたものです。

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