コンテンツエリアでは、電脳音楽塾オンラインサロンに投稿されている有料オンライン講座から、一部をご紹介しています。今回のコラムは、音楽プロデューサー、キーボーディストの「MAIKO」が担当。
【音楽クリエイターの扉】Vol.4
「作詞家・作曲家・編曲家になるための心得~今からできること(後編)」
おはようございます、MAIKOです!「作詞家・作曲家・編曲家になるための心得~今からできること(前編)」では『良い音で聴く』『アンテナ(インプット)を広げる』についてお話しました。
それでは後編に参りましょう!
まず『アンテナ(インプット)を広げる』
iPhoneなどのアプリですでに持っていて使っている人もいるかもしれませんが、『Shazam』『SoundHound』など周囲の音楽を認識してアーティスト名と曲名を教えてくれるアプリです。街中や立ち寄ったお店の中で流れている音楽、ドラマや映画などで流れている挿入歌・BGMなど、「カッコいいなー!」「あれこの曲なんだっけ?」と気になったらすぐさまこのアプリを立ち上げて調べてみましょう!調べた結果は履歴が残るので自分がどんなものを好んでいるのか分析出来たりしますし、YouTubeやAppleMusic、Spotifyと繋がっているので、新たな開拓の手段としてとても使えます。画面には歌詞も表示されます。
次に『アイデア(メモ)を書き残す』
皆さんは何気なく鼻歌を歌っている時、誰の曲でもない「もしかしてオリジナルソング?」と思ったことはありますか?だとしても普通だったら「まいっか。」と気にも止めないですよね。これがもしプロの作曲家だったら「ラッキー!」「これはチャンス!」と忘れないうちにすぐ何かに記録します。外出先だったらiPhoneやスマートフォンに鼻歌を録音したり譜面に書き残したりしますし、自宅やスタジオにいればすぐさまパソコン(DTM)に音を録っていくでしょう。有名なある方は仕事場に向かうタクシーの中でよく鼻歌を録音しているそうです。。。私は恥ずかしくてできません。笑
お風呂に入っていた時に何かアイデアが浮かんだらすぐお風呂から出てパソコンに向かい、布団に入って眠りにつきそうな時に浮かんだらガバッと起きてパソコンに向かい。。。
私の師匠は小さい娘と近所のコンビニにアイスを買いに行く道でメロディーが浮かび、買わずに急いで娘と家に引き返した!と。
。。。プロはこんな生活です。苦笑
作曲に限らずモノづくりをしている人には当てはまるのではないでしょうか。
『とにかく忘れないうちに書き残す!』これは習慣にしておきたい一つです。
「何日も何週間もかけてじっくり作った作品」と「一つのひらめきで数分〜数時間で作った作品」どちらも傑作作品になり得ますし、実際に私がアーティストに楽曲提供した作品の中で後者の作品もあったりします。創作は時間をかければ良いというものではない、ということですね。
次に『気に入らなくても捨てない、消さない』
作った時に「なんか気に入らないな」「うまくできなかったな」と思っても、それが断片でも消さないで取っておきましょう。数ヶ月後、数年後に改めて聞き返した時、見直した時にその頃自分はどういうものを作っていたのか、その時の表現方法はどんなものだったか、これは失恋した時に作った曲・歌詞だなとか、日記のように当時の自分の感性・感覚を思い返すことになると思いますが、当時の断片を聞いてアイデアが生まれ更に新しく作り変えることもできたりします。
断片と断片「例えばAメロは良いのが出来たんだけどサビが思い浮かばないと言って残していた素材」と「全然違う時に作ったサビっぽい素材」を繋げて一つの作品にしたり、「これとこれとこれを繋げて。。。」とパズルのように組み立て直すこともできます。自分の断片とバンド仲間や共同作業者の断片を繋げて3倍以上の出来に仕上がることもあり得ます。
過去のものと切り捨てず、時々振り返って聞いたり見たりするのも自分の創作環境に刺激を与え、すべての断片は自分の引き出しの一部となるのです。
DTMをしている人向けに、具体的な話をしますが、例えばオケトラックやコードが出来ていてメロディーを考える作業をしているとしましょう。2パターン3パターンといくつか作り、一つを選んだとしましょう。使わないフレーズは消さず、そのセッションの曲が終わって後ろの方に置いておくか、裏テイクに置いておくのです。必要になることがあるかもしれません。
ちなみに私が小・中・高校時代に書いた譜面や歌詞ノートはまだ大切に取ってあります。当時はピアノやエレクトーンでの作曲だったので、今のスタジオ環境で録り直ししたら面白いものができるかもしれませんね。今度やってみることにします(^ ^
まとめますと、
①良い音(環境)で聴く
②アンテナ(インプット)を広げる
③アイデア(メモ)を書き残す
④気に入らなくても捨てない、消さない
の4項目です……
*こちらのコラムは、2019/4/5 電脳音楽塾オンラインサロンに投稿されたものです。